こちらは 技術広報 Advent Calendar 2022 と TVer Advent Calendar 2022 16日目の記事です。
こんにちは、ノベルティ発注大臣の加我です。
技術広報 Advent Calendar でのエントリーですが、TVerにおける技術広報のあるべき姿や社内での情報発信の推進などについてはお話しません。
今回は会社のオリジナルノベルティを作るお話です。
前置き
TVerでは情報発信を進めており、その一環としてノベルティの作成を進めてきました。
内海が書いてくれたエンジニアチーム向けのTシャツもそうですし、JAWS DAYS 2022のサテライト会場で配布したステッカーとラバーコースターもそうです。
これらのノベルティ作成はエンジニア主導で行われてきたのですが、いざ作ろうとした時にどういう想いがあってどういう方向性で具体的にどうやって作成していったのかを書いていきます。
主なターゲットは「会社のノベルティを作りたいけど何から始めたら良いのかわからない」という方です。
ノベルティとは
みなさんノベルティが何かご存知でしょうか?
テックカンファレンスや展示会の企業ブースで頂くことができる無料配布物です。
古くからノベルティ作成に携わっている販促STYLEでは下記のように説明されています。
ノベルティとは、企業名や商品名/サービス名の認知拡大を目的として、企業が製作し無料で配布するものです。 また、商品購入やサービス利用が条件でもらえるグッズなど、消費者の購入を後押しするグッズについては「プレミアム」といいますが、昨今は景品やオマケなどを総じてノベルティと呼ばれることが多いようです。
こちらはとあるiOSのカンファレンスでいただいたノベルティです。
各社色々な工夫を凝らしていることが見て取れますね。
ノベルティをなぜ作るのかについては、まさに「企業名や商品名/サービス名の認知拡大を目的として、企業が製作し無料で配布するものです」に集約されているため、当記事では割愛させて頂きます。
アイディア出し
以前から社内では「協賛したイベントで配布するためのノベルティを作りたい」という声が上がっており、そろそろやりますかと8月1日にノベルティ相談会のキックオフを開催しました。
本来であればISUCON12でTVerオリジナルのノベルティを作成してお渡ししたかったのですが、さすがにスケジュールがタイトすぎたため、時期的にJAWS DAYS 2022をターゲットとしていくつか作成しましょうという流れになりました。
ブレスト
まずはカンファレンスに馴染みのあるエンジニア3名で他社のノベルティを見つつ、こういうのがあるよね、こういうのが欲しいよねというものをリストアップしていきました。ブレストなので一旦予算感は無視していきます。
精査
次にリストアップしたものを精査し、コストが低めで大量に配布できるものと、コストが高めだが条件付きで配布できるものとを分類しました。
私が考えるノベルティ作成の失敗パターンは「とりあえず何でもいいから作ってみる」ことです。なぜ失敗なのかというと、作ったことに満足して終わってしまうケースが多いからです。
そのような状態に陥らないようにするため、ノベルティには「TVerを覚えて貰うこと」と「実際に使って貰うこと」を重要なポイントとして意識しつつ調整を進めていきました。
実際に使えるノベルティを目指すことで、 まずはTVerというサービスを覚えてもらい、さらにサービス自体を利用してもらうための想起機会の増大につながると考えました。
重要ポイントを踏まえ、条件付きで配布できるもの(プレミアノベルティ)については下記の観点を考慮して候補に挙げていきました。
- エンジニア目線で貰って喜びそうなもの
- リモートワーク環境下で活用できるもの
- 長く使って貰えるもの
- アイディア出しをしている3名が実際に貰ったら使いそうなもの
議論の末、下記のノベルティ制作を進めましょうという流れになりました。
今回の記事ではステッカーとラバーコースターについてお話していきます。
・パンフレット (部数は要確認。2000〜3000枚くらい準備?) ・デザイナーさんに相談。掲載する情報は自分たちで精査。 ・ステッカー (部数は要確認。2000枚くらい準備) ・TVer & NOW ON TVerで2種類。ロゴデータを渡してデザイナーさんに相談。 ・ラバーコースター (単価次第だけど100〜500個) ・フチあり予定 ・グラデーションが再現できるかどうかを問い合わせてから。ダメそうなら単色ロゴで。いけるならサンプル発注後に本発注。
業者の選定と発注
ここからは私のカンファレンス運営経験が活かせる分野です。
カンファレンス運営の記憶を頼りに、過去にお世話になっていた業者を探し当てることに成功しました。
ステッカー
過去にカンファレンスでお世話になった業者をいくつか社内で提案し、最終的にデジタを利用することになりました。
フローとしては下記の通りです。
丁寧にサンプルの取り寄せと素材のチェックから進めました。
無料サンプルの取り寄せ ↓ ステッカー素材のチェック ↓ ステッカー素材確定 ↓ デザイナーさんによる入稿データの作成 ↓ ステッカーの注文とデザイン入稿 ↓ 納品
今回はステッカーの素材にマット塩ビラミネートを採用し、TVerロゴ * 1000枚、NOW ON TVerロゴ * 1000枚で発注しました。
ちなみにマット塩ビラミネートはつや消し加工が施されており、厚みがあって高級感があったので採用に至りました。
ラバーコースター
実はラバーコースターを作成するのは初めてなので、3月のObservability Conference 2022でいただいたラバーコースターを参考にさせて頂きました。
どこの業者が有名などといった情報を持っていなかったので、検索して上位に表示されたホットモバイリーで見積もりを取ってみました。
社内の予算感を確認するためにも500個パターンと1000個パターンの両方を提示し、いきなり1000個は冒険すぎるというアドバイスを頂き、最終的に500個パターンで進めていきました。
ここからは私とホットモバイリーとのやり取りが続きます。
まずはTVerのロゴのグラデーションがラバー素材で再現できるのかの確認から始めます。
サイト上にグラデーションは無理だよと書かれており、デザイナーさんに単色の近似色で入稿データを作成して頂きまして、最終的なデザインが確定しました。
納品
ということで、社内の協力を得て作成したステッカーとラバーコースターがついに完成しました!
自分たちが考えていたものが形になる瞬間はいつでもテンションが上がります。一方で「作ったことに満足して終わってしまうケースがある」という落とし穴がここにあるわけです。
こちらはJAWS DAYS 2022 札幌サテライト会場にて撮影した写真です。
今回は自分たちで作成する初めての自社ノベルティということで、ロゴの扱いやクオリティチェックなどで広報の皆様に大きな負担を強いてしまいました。
今後は企画段階から協力を仰ぎ、後半での手戻りやギリギリのスケジュールでの制作といったことがないよう気をつけていきたい次第です。
おまけ : パーカー (プロトタイプ)
JAWS DAYS 2022のノベルティを全て発注し終えた9月上旬のある日。
「せっかくJAWS DAYS 2022ではサテライト会場があるので、遠目からでもTVerの人とわかるものが欲しいな。そうだ、パーカーを作ろう。」と思い、即座に行動に移しました。
ちなみに制作にはカンファレンスでお世話になっているプリント職人を利用させて頂きました。
読者の皆様は社名やカンファレンスのロゴが入ったパーカーを見かけた事があるのではないでしょうか。そうです。今回は社内向けですが、パーカーというノベルティもアリなのです。
ラバーコースター作成時に単色ロゴの使用はOKと確認済みだったので、シンプルに黒のパーカー + 白単色のロゴで作成を進めました。
しかし、「どうせ作るなら目立つ方がいいよね」と魔が差してしまい、白ではなくシルバーのラメでロゴを印刷してしまいました。シルク印刷ではラメが使えます。
パーカー作成の計画〜デザイン相談〜発注までを3日程度で済ませ、無事にJAWS DAYS 2022でお披露目ができたパーカーがこちらです。
こちらのパーカーはあくまでプロトタイプという位置づけであるため、社内に広く配布するような呼びかけは行わず、JAWS DAYS 2022 サテライト会場に参加する3名 (黒瀬、内海、加我) の分だけ作成しました。
ちなみに私はInter BEE 2022でもこのパーカーをずっと着ており、初めてお会いする人にも「ああ、TVerの方なんですね」と即座に理解して貰えたので、「TVerの人とわかるものが欲しい」という目的は達成できたように思います。
後日社内でこのパーカーが欲しいと言ってくれた方がいたので、今度はちゃんと社内配布用として計画して新たなノベルティとして作成したいと思っております。正式版ではシルクプリントではなくて刺繍なども似合いそうなので今から楽しみです。
まとめ
ということでTVerのノベルティが出来るまでの経緯や想いについて語ってみました。
所詮ノベルティ、されどノベルティです。
ノベルティには「TVerを覚えて貰うこと」と「実際に使って貰うこと」を重要なポイントとして意識しつつ調整を進めていきました。
ところで、ノベルティを作成する時に重要なポイントとして意識したこちらの2点ですが、実際に達成できたかどうか気になるところですね。
ラバーコースターに関して言うと、貰った方から下記のような声を頂いております。回答の母数は少ないのですが、重要なポイント2点は達成できたように思えます。
- 自宅で使っている。お酒を飲むので水滴が垂れなくて便利。
- リモートワークの際に手元に飲み物を置くのでコースターを活用している。
- re:Inventに持っていって使った。
- 子供が働いている会社があのTVerだと認知し覚える事ができた。
来年もイベントへの協賛とノベルティを通じ、より多くの認知獲得と情報発信に貢献できるよう頑張ってまいります。