イベント参加登録しても上記の URL からご覧いただけない場合は、Google Cloud Next Tokyo のイベントウェブサイトのホームから、[セッション一覧]→[ソリューション]→[データベース] と進んで、セッションタイトルでお探しください。
登壇の振り返り
私には、Google Cloud Next Tokyo '25 のブレイクアウトセッションに登壇する目的が2つありました。
TVer 広告というプロダクトの技術的なアピール、すなわち月間数十億にもなる大量の広告リクエストを低レイテンシで処理する大規模システムを開発・運用していて、広告配信というビジネスクリティカルなシステムを Google Cloud 上に構築したこと
広告配信基盤のように高いパフォーマンスを要求されるシステムのアーキテクト・開発者に向けて、(1) Key-Value 型にカテゴライズされる Google Cloud の NoSQL データベースである Memorystore for Redis Cluster (MRC) と Bigtable の併用戦略、(2) Bigtable の性能を十分に引き出す方法、の2つをお伝えすること。
結果としては、目的は2つとも達成できたと感じています。
1つ目の目的は、250 名を収容可能なセッションルームが満席になったことで達成されたと感じています。いままで TVer の広告プロダクトを支えている技術について、Google Cloud Next Tokyo のような大きなテックイベントで発表したことはありませんでしたが、今回は多くの方に TVer 広告の技術的な側面を知っていただくことができました。
250 名を収容可能な Room 6 が満席の様子
2つ目の目的も、個人的には達成されたと感じています。というのも、スピーカーはセッション終了後に Ask the Speaker ブースにて、セッション参加者のご質問に回答させていただくのですが、そのブースにて他の配信事業者や、数千万の登録者を抱える大規模なWebサービス事業者に所属されている開発者の方々から、お褒めの言葉やたくさんのご質問をいただけたからです。情報を発信した直後に、私と属性の近い開発者の方々から face to face でリアクションをいただけたのは非常に嬉しくて、登壇してよかったと感じられた出来事でした。
Google Cloud Next Tokyo '25 では、広告配信基盤の設計〜開発のフェーズで学んだ(苦労した)出来事・経験から、MRC と Bigtable にスポットを当て、汎用的な知見を抽出してお話させていただきました。私のセッションが Google Cloud で大規模システムを設計・開発するアーキテクト・開発者の方のお役に立てば嬉しいです。
今後も TVer 広告の配信を支える技術について、テックブログや Google Cloud のイベントで発信したいと思っておりますので、ご注目いただけると嬉しいです。今回のセッションで話すことができたのは、TVer 広告を支える技術の一部です。Bigtable について様々な視点から話したように見えますが、実際は広告配信サーバーからの読み取りを高速化する手法について deep dive するセッションになっていたかなと思います。Bigtable だけ取り上げても、Bigtable に大量のデータをロードするアーキテクチャ、Bigtable のデータ集計手法、データ量の最適化など、別の角度から話したいことがありますし、GKE やログ収集/集計基盤など、データベース以外についても機会があれば発信したいと思っています。発信をきっかけに、また Google Cloud を大規模に利用しているユーザー同士で交流できたら良いなと思っています。
最後に、登壇準備に協力してくれた弊社の広報チーム、一緒に広告配信基盤を開発したチームメンバー、そして Google Cloud のご関係者の皆様に感謝を伝えて締めくくりたいと思います。Google Cloud Next Tokyo '25 のような晴れの舞台で素晴らしい発表ができたのは、皆様のおかげです。本当にありがとうございました。